日本パデルアカデミー

テニスとスカッシュのハイブリットスポーツ、パデル。 パデルは40年ほど前にスペインで生まれたスポーツで、欧州や南米を中心に親しまれており、本場スペインではテニス人口を上回る競技人口をもつ人気スポーツとなっています。 「パデルが上手になりたい」という方のお役に立てれば幸いです。

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パデルラケットについての考察でも述べたが、パデルラケットはテニスラケットより短く、そして重い。

どのラケットスポーツでも道具と技術はかなり密接に関わり合っている。

なので、

「壁があるだけであとはテニスと一緒でしょ?」
「壁があるんだからスカッシュと一緒でしょ?」

と安易に考えプレーするのは、パデルにおいて上達を望むのであればそれこそ安易な考えである。

「軽い・短い」ラケットほどプレーが簡単で、「重い・長い」ほど難しくなるということはパデルラケットについての考察でも述べた。

これはなぜか。

一言で言うならば「手を使える」からだ。

手というのはかなりの量の神経が通っているので、身体の他の部分に比べ自分の意思通りに動かしやすく、しかも細かく速く動かすことも出来る。

一方筋肉の大小ということで言えば、肘から先の前腕部分は小さい。
 
要は手というのは、

「繊細な動きは出来るが、大きな力は出せない」 

のである。

逆にお尻(大臀筋)や太腿の筋肉を細かく速く動かそうと思っても、普通の方はまず無理だと思います。

意識することも難しいし、自分の意思通りに動かすことも難しい。

ですが例えば太腿の筋肉などは、身体の筋肉の中でも大きな筋肉なのでとても大きな力を生み出すことが出来、「繊細な動きは出来ないが、大きな力は出せる」ということです。

パワーを発揮するトレーニング、繊細な動きが出来るようにするトレーニングは別々であることが多いので、更にこれら二つを連結させるトレーニング(運動連鎖)も必要になります。

もうお分かりの方もいるかもしれませんが、だからテニスは難しいのです。

ラケットスポーツの中で最も「長くて重い」ラケットを使用するテニスを上手にプレーするには、かなり高度な技術とある程度の身体能力が必要であり、また「遊び程度で楽しむ」にしてもある程度の技術が求められます。

もちろんバドミントンや卓球も競技レベルが上がれば高度な技術が求められるようになると思いますが、例えば温泉に行くとよくある卓球台でポンポンやる程度であればすぐ出来ると思います。

ところがテニスではこの「温泉でポンポン」レベルになるまでも一苦労です。

テニスをほとんどしたことがない家族が旅行先に併設されているテニスコートで、「テニスでもしてリゾート気分満喫しよう」と思ったのも束の間、ゲームどころかラリーもろくにつながらず、残念な空気になってテニスコートを後にするという事件が後を立たないのはこのためです。

では「重くて短い」パデルはどうか。

これは2に書きたいと思います。

 

パデル テニス スカッシュ 上達 強くなるためには



パデルラケットは最大で縦45.5cm、横26cm、厚さ38mmとし、中心部分に数を限定しない9~13mmの穴が開いている。表面は30cm×26cmというサイズを越えないことと平面でなければいけない。

一方テニスラケットは最大で縦73.66cm、横31.75cmとし、ストリング面は最大で縦39.37cm、横29.21cmを超えてはいけない。(スカッシュラケットの長さは最大で68.5cm)

重さに関してはパデルラケットは330g〜380gの間のものが主流で、テニスラケットは250g〜350gのものが主流であり、スカッシュラケットは90g〜150gが主流である。

長さに関してはテニスラケットとスカッシュラケットはほぼ同じで、パデルラケットがこの二つに比べて約30cmほど短い。

重さに関してはスカッシュラケット→テニスラケット→パデルラケットの順で重くなっていく。

重いことによる特徴
  • スイングスピード(特に初速)が上げにくい
  • 振るのに大きな筋肉が必要となる
  • 一旦降り出せば大きなエネルギーが得られる
軽いことによる特徴
  •  スイングスピード(特に初速)が上げやすい
  • 小さな筋肉で振れる
  • 大きなエネルギーが得にくい
長いことによる特徴
  • 遠心力を用いやすい
  • 遠くのボールに届きやすい
  •  スイングスピード(特に初速)が上げにくい
  • 振るのに大きな筋肉が必要となる
  • 一旦降り出せば大きなエネルギーが得られる
軽いことによる特徴
  • 遠心力を用いにくい
  • 遠くのボールが取りにくい 
  • スイングスピード(特に初速)が上げやすい
  • 小さな筋肉で振れる
  • 大きなエネルギーが得にくい

ざっと挙げるとこんな特徴があるが、簡単に言うと、

重い・長いラケットはパワーが出しやすい反面、操作性が悪い

軽い・短いラケットはパワーが出しにくい反面、操作性が良い

ということである。

別の言い方をすると、

重い・長いラケットは手の力もしくは手の感覚を使いにくい

軽い・長いラケットは手の力もしくは手の感覚を使いにくい

これはどういうことかと言うと、卓球やバドミントンは誰でも一度はやったことがあり、また比較的簡単にラリーやゲームを楽しんだ経験があると思うが、これはラケットが「軽い・短い」からだ。

一方テニスは(見た目と裏腹に)誰でも「簡単にすぐに」はラリーやゲームを楽しめない。

なぜか。

おそらくラケットスポーツの中ではテニスのラケットが最も「長くて重い」からだ。

そういう意味ではスカッシュラケットやバドミントンラケットも長いが、スカッシュラケットは重さがテニスラケットの半分以下であり、バドミントンラケットに至ってはテニスラケットの1/3程度の重さのため、テニスラケットに比べればどちらも軽いためテニスラケットに比べれば操作しやすい。
  • 軽くて短い卓球ラケット
  • 軽くて長いバドミントンラケット
  • 比較的軽くて長いスカッシュラケット
  • 重くて長いテニスラケット
  • 重くて短いパデルラケット
これは個人的な感想だが、短いことと軽いこと、どちらが競技を簡単にさせるかといったら私は短いほうだと思っている。

初心者が卓球とパデルで空振りする回数と、バドミントン、テニス、スカッシュで空振りする回数を比べた場合、恐らく後者のほうが多いと思う。

なぜかと言うと、一般の方は身体の中心部分の「感覚」がほとんどなく、身体の末端の部分の手(や足)にしか感覚がないからである。

一方アスリートはと言うと、手の感覚はもちろんあるし、それでいて身体の中心部分の感覚もある。

だからアスリートは自分の腕の長さほどもある長い(テニス)ラケットでも力強く振れ、またハンドアイコーディネーションが必要となる細かいテクニック(タッチ)も使えるのだ。

なので「軽い・短い」ラケットを使ったスポーツほど簡単で、「重い・長い」ラケットを使うスポーツほど一般的には難しい。

もちろんラケットの「厚さ」「バランス」「グリップの太さ」「フレーム形状」など、他にも考慮しなければいけない様々な部分はあるが、それらも含めるととても煩雑になるので今回は重さと長さに絞って考えた。

まとめると、重くて短いパデルラケットはテニスより間違いなく一般の方はプレーしやすく、またテニスに比べてらりーやゲームを早い段階で楽しめる。

それはラケットが短いというのが一番の理由だが、テニスラケット以上に「重い」というのもその一因だと思っている。

あえて重くすることで「手(首)で振れないように」とパデルの考案者は考えたのではないだろうか。
 
それと重いことによるもう一つの特徴は「速く振れない」ということだが、これもパデルコートの大きさや壁があることなどを考えると、これまた絶妙な重さのように思う。

テニスもそうだが、パデルも最初に考案した人の「さじ加減」が実に絶妙である。

多くの人が熱中するのも頷ける。

 

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テニス(ダブルス)で使われる主な戦略とは、

センターセオリー
 
低いボールを打つ

相手より先に有利なポジション(ネット付近)を取る

時間を奪う

2対1の形を作る
 
 
ざっと挙げると以上のようなものがある。(細かいものを含めるときりがないので、細かいものは戦術の部分で列挙したいと思う)
 
これらはそのままパデルにも当てはめられる。

壁を介さずにボールを打つ場合、技術的にもテニスの技術がそのまま使える(ラケットの長さと重さの違いによる感覚の変化はあるが)ので、テニスで使っていた戦略・戦術や技術が無意識に使える。

壁を有効に使うという点においては、スカッシュから転向してきた人が大きなアドバンテージを得るが、ルールやコートの形状、他にも種目や道具、そして戦略や技術、精神面などはテニスと通ずる部分がかなりあるので、テニスから転向してきた人のほうが今までの経験を有効に使えるだろう。

ただ戦略の中で注意しなければいけないのは、やはり打ったボールが「壁から跳ね返ってくる」ということ。

テニスの場合、基本的には「相手の横をボールが抜け」ればポイントを取ることが出来る。

なのでボールの速さ・高さ・回転などにはそこまで意識を向けなくても(もちろんテニスも考慮するが)相手の横(もしくは頭上)をパスすることだけ考えていればいい。

だがパデルの場合、相手の横を抜いた後の「壁からの跳ね返り具合」も考慮しなければいけない。

ここを気にしないでプレーしてしまうと、パデル特有のカウンターの餌食となってしまう。

先ほども言ったが、壁を考慮してプレーするのはスカッシュプレーヤーに一日の長がある。

それでもトータルすると、パデルはテニス経験者のほうが違和感なくプレー出来るだろうと思う。
 

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