日本パデルアカデミー

テニスとスカッシュのハイブリットスポーツ、パデル。 パデルは40年ほど前にスペインで生まれたスポーツで、欧州や南米を中心に親しまれており、本場スペインではテニス人口を上回る競技人口をもつ人気スポーツとなっています。 「パデルが上手になりたい」という方のお役に立てれば幸いです。

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今更ではあるがパデルとはどんなスポーツか。 

詳細はこちらに譲るとして、実際にはどんなスポーツなのか。

今の時代まったくもって新しいというものが出にくくなりつつある時代ではあるが、それはスポーツでも同様で(野球やサッカーのように世間に広く認知されるまでに拡大するという意味で)、スポーツでもなんでも新しいものの多くは、何かと何かを掛け合わせた「ハイブリッド」なものがほとんどである。

例えばお菓子のぷっちょ。

「ソフトキャンディ」「グミ」という別々のお菓子として食べられていたものを掛け合わせて、「ぷっちょ」として売り出す。

「テニス」「スカッシュ」としてそれぞれプレーさせれていたものを掛け合わせて誕生したのが、「パデル」というスポーツである。

残念ながら日本国内ではまだパデルはぷっちょほどの認知度は得られていない。

こういったハイブリッドなものを普及させるときに壁になるのが、先の都知事選と同様「無党派層の獲得」と「支持政党が明確な有権者の牙城を崩す」ことである。

政治は難しいのでぷっちょに置き換えるが、ソフトキャンディは「ハイチュウ」しか認めない人、「コーラアップ」こそ唯一のグミだと主張する人、そもそもお菓子を好きでも嫌いでもない人。

すでに「ハイチュウ」や「グミ」のファンの人達の興味をぷっちょに向かせようとすることと、今まで「お菓子」に興味がなかった人に興味を持ってもらうようにするには、当然方法や口説き文句は異なる。

すでにそれの「ファン」という人達は往々にして、自分が好きなものが1番でそれ以外は邪道か、そうでなくても下に見る傾向がある。

一方興味がない人というのは「食わず嫌い」な人が多く、とりあえず食べてもらうまでが一苦労だが、一度食べてもらえればそれに対してまだニュートラルなため、好きになってくれる可能性は高い。
 
 パデル業界の人達の中にこの違いを分かっていない、気付いていない、分かっているがそれほど重要なことではない、と思っている人が少なくないことが少々心配である。

 ここを疎かにすると、「斬新だけど受け入れられずに消えていく」多くのお菓子達と同じ運命をパデルも辿ることになる気がする。
 

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カウンター。

サッカーでのカウンター攻撃、ボクシングでのカウンターパンチ。

テニスだとジョコビッチやナダルの驚異的な切り返し。

こういったカウンターと呼ばれるプレーやショットは多くの観客を湧かすし、また自分でそういったプレーをするのもとても気持ちが良いものである。 

パデルにももちろんカウンターはある。

しかもパデルの場合「最後の最後のどんでん返し」が比較的多いため、見ている観客も楽しく、またプレーしている選手達も最後まで諦めないでプレー出来る。

反面、カウンターが多いということはそれだけ「安易に攻めてはいけない」ということでもあり、プレー中に「我慢」する必要が出てくる。

言い方を変えれば、「やられないように気をつけながら」攻めなければいけない。

逆にカウンターが少ない競技や種目であれば「とにかく攻める」ことが出来る。

当たり前だがカウンターを警戒しないでいいからだ。

カウンターがないのだから「やられる」ときのことを考える必要はなく攻めまくればいいのであって、万が一カウンターを食らったとしても「たまたまだ」と割り切れる。

ではどれぐらいパデルでは我慢すればいいのか。

似ていると呼ばれるテニスやスカッシュと比べると私の中では、

シングルス(テニス)
パデル
スカッシュ
ダブルス(テニス)

の順番で我慢が必要だと思っている。

2対2でネットを挟んでプレーするわけだから、テニスのダブルスと同じなのではないかと感じる方も多いと思うが大きな間違いである。

テニスにおいてダブルスというのは「攻撃的なゲーム」あり、一方シングルスは「守備的なゲーム」である。

シングルスでは守備的なプレーをするチャンピオンが多数生まれているのに対し、ダブルスのチャンピオンのほぼ100%が攻撃的なプレーをする選手である。(道具の進化により今後守備的なプレースタイルのダブルスチャンピオンが生まれる可能性はある)

シングルスではカウンターショットを見る場面は少なくないが、ダブルスではほぼ皆無であり、ほぼ最初に主導権を握ったペアがポイントを取る。

だからダブルスではラリー回数が短い。

一方シングルスではカウンターを食らわないよう、攻める場面や攻め方を慎重に選んで攻撃をするためダブルスに比べるとラリー回数は多くなる。
 (なぜ多いか(少ないか)を説明すると今回のタイトルから離れてしまうので省略します)

パデルはどうか。

パデルとテニスのダブルスの一番の違いはやはり「壁」である。

では壁があるのとないのとでは何が違うのか。

壁がないテニスであれば、相手をコートの横(や後ろ)に自分の意図した分だけ追い出すことが出来る。(コントロール出来ればの話だが)
 
そしてそのショットは(可能なら)速ければ速いほど良く、強ければ強いほど良い。

 またそのショットは相手から遠ければ遠いほど良いし、またロブで相手の頭上を抜いたり、速いボールで相手の横を抜いたり出来ればテニスの場合ほぼ得点出来る。
 
テニスでは自分の頭の上や体の横を通り過ぎていったボールに追いつき返球することはほぼ不可能だからだ。

一方パデルの場合は相手の上や横を抜いても壁から跳ね返ってくるので、中途半端に強く(速く)打つと相手の横を通り過ぎるまでは「強くて良いショット」だったのが、壁に当たって跳ね返ってくると今度は相手にとって「良いショット」になってしまう。

だからパデルの場合もテニスのシングルス同様、「慎重に攻めなければいけない」のだ。

こういったことを考えるとパデルは、

「打つショットや動きはダブルスに近いが、戦略的な要素や心構えはシングルスに近い」
 
と言える。

こういった要素も持っているからこそパデルは楽しいのだ。

 

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スカッシュ同様パデルにも壁があるため、スカッシュで使われる「壁を利用した戦術」はパデルでも参考に出来る点が多々ある。

ただし同じ壁を利用して行なうパデルとスカッシュでも決定的に違うルールがいくつかある。

まず一番大きな違いは、

「スカッシュはフロントウォールにボールが当たった後、(そのボールがアウトしていなければ)直接サイドウォールやバックウォールに当たってもOK」

で、

「パデルは自分が打ったボールがネットを超えた後、必ず最初に相手コート(地面)に弾まなければならない」

この違いが何を意味するかというと、スカッシュの場合「相手にTポジションから遠い場所でボールを打たせる」「スイングしにくくさせる」「相手の打つコースを読みやすくする」といった目的でサイドウォール際やバックウォール際にボールを集める。

また、床とサイドウォールの境目の部分にボールが当たるとまったく弾まなかったり、弾んでもかなり低く弾むため、ニックショットやキルショットと呼ばれるショットを意図的にそこ目がけて打つスカッシュプレーヤーは多い。

こう考えていくとスカッシュの場合、守備でも攻撃でも積極的に壁を利用していくことが必須となる。

ただこれは自分の打ったボールが最初に壁に当たってもOKというルールだからで、このスカッシュと同じような戦術をパデルで用いた場合、「ハイリスク・ローリターン」過ぎる戦術となる。

例えば横の壁ギリギリに沿って飛んでくるボールというのは、スカッシュもパデルも同様に打ちにくい。

ただパデルの場合は少しでも横の壁にボールが触れたらアウトとなる。

そうなるとスカッシュで横の壁に沿って打つときよりも数倍難しい。

そのためスカッシュでは「ローリスク・ハイリターン」でとても有効な、壁に沿ったストレートショットがパデルではほとんど使われない。

パデルで言うこの「ローリスク・ハイリターン」のようなショットはおそらくロブであろう。

これはスカッシュもパデルも同様だが、「守備することで攻撃にもなっている」もしくは、「守っていたらポイントにつながった」というようなショット(や戦術)というのは、上達しようと思っているのであれば必須のショットである。(このことはテニスも同様で、テニスで言うと「クロスラリー」がそれにあたる)

さて、もう一つのサイドウォールと地面の境目を狙ったニックショットはどうか。

スカッシュの場合も失敗すると相手にチャンスを与えかねないため、試合の中で使われる頻度はそう多くはない。

だが、スカッシュのルールではこのニックショットはうまくいけばポイントが取れるし、うまくいかなくてもある程度は有効なショットになる。

一方パデルでは仮にうまくいったとしても、スカッシュボールに比べパデルボールのほうが反発力があるため壁からボールが出てきてしまうし、もし手元が狂って打ったボールが直接横の壁に当たった場合アウトとなり失点してしまう。

そのため先ほどと同様、このショットもパデルでは「ハイリスク・ローリターン」となってしまう。

もう一つ壁があるスカッシュならではのショットに「ボースト」というものがあるが、これもパデルではルール上OKではあるがほとんど効果がない。

このボーストというのはスカッシュでは基本的には守備のショットではあるが、攻撃にも使うことが出来る。

攻守両面で使えるためスカッシュではこれも必須のショットだが、簡単に言うとサイドウォールを利用してフロントウォールに返すショットのことである。

自分の時間を稼げたり、相手の逆を突いたり、相手をTポジションから動かせたりするので、スカッシュではよく使われる。

ではパデルではどうか。

もしかするとこれは知らない方もいるかもしれないが、パデルの横の壁はすべてガラスで出来ているわけではなく、ネットから2/3ぐらいの部分までは金網で出来ていて残り1/3がガラスで出来ているのだが、パデルで横の壁を使って相手コートに打つ場合このガラスの部分しか使えない。

そうすると大抵の場合相手コートのネット近くにボールが飛んでいくことが多く、いわゆるチャンスボールになりやすい。

そしてパデルは基本的に「ネットを取り合うゲーム」と言えるので、やむを得ない場合を除いて横の壁を利用して返すということはパデルではほとんどない。

以上のことがスカッシュから転向する場合は注意が必要である。


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