日本パデルアカデミー

「パデルが上手になりたい」という方のお役に立てれば幸いです。

2016年10月

パデル 壁 打ち方 バンデッハ

「パデルってどんなスポーツ?」

と聞かれた場合、「テニスとスカッシュを足して2で割ったようなスポーツ」と答えるのがほぼ正解だと思うが、これで時々困るのはスカッシュを知らない人が一定数いること。

テニスとスカッシュ両方知っている人であればこう紹介するととてもワクワクしてくれるのだが、 スカッシュを知らなかったり「テニスコートに壁・・??」といまいちイメージ出来ないような人には、やはり実際にプレーしてもらうか誰かがプレーしているところを見てもらうのが一番てっとり早い。

要はどちらにしても「壁」を利用したプレーがどんなものかを分かってもらえばいいわけだ。

ここで難しい問題が起こる。

例えば見にきてくれた方にデモンストレーションとして「上級者ペアvsパデル初体験ペア」でプレーしたとする。

 当然初体験ペアは壁を利用しての返球はおろか、ネットを越して相手コートに返すので精一杯なため、上級者側としてはかなり緩いボールを打ってあげることになる。

そして初体験ペアからはボールがほぼ返ってこないか、予測不可能な場所に返ってくるため、上級者側としてもなかなか壁を利用したプレーを出せない。

結果、「壁の付いたテニスコートでミニテニスしてるだけ」のように映ってしまう。

「初体験ペアvs初体験ペア」ではどうか。

これは言うまでもなく先ほどのパターン以上に残念な感じになる。

では、「パデル上級者ペアvsテニス上級者ペア」ではどうか。

これだと面白そうな試合になりそうな感じがするが、残念ながらこれもうまくいかない。

テニスが上手いとはいえ、当然壁を使っての返球はまともに出来ない。

となるとパデル上級者側としては、相手が壁を使わないでも返せるような緩いボールや短いボールを返球するしかない。

一方パデル上級者側としては横の壁に当てて返球したり、後ろの壁に当てて返球したり、壁際に来たボールをターンしながら返球したりしたい。

これらはどれもテニスにはない技術だからだ。

ただこれらの技術はそれに適したボールがこないと出来ない。

運よく来れば出せるが、そういったボールが来ないと結局いちばん最初と同じ、「壁の付いたテニスコートでミニテニスしてるだけ」のように映ってしまう。

となるといちばんパデルを見せれるのは「パデル上級者vsパデル上級者」ということになるのだが、一般的には「パデル上級者vs素人」か、「「パデル上級者vsテニス(スカッシュ)上級者」が興味を惹かれるカードだと思う。

このジレンマはなかなか難しい。

いろんな方にパデルを見たり体験したりしてもらいたい気持ちがある一方で、「なんだ、テニスのちっちゃい版か」と思われるのは避けたい。

パデル 壁 バンデッハ

昔に海外の某テニスアカデミーの話を聞く機会があったのだが、そこでは週の始めに選手に練習試合を行わせ、その練習試合の内容を元に残りの日にちの練習を決めていると言っていたのだが、なるほどと思った。

「結果を踏まえて練習内容を考える」というのは当たり前といえば当たり前なのだが、日本では往々にして「平日みっちり練習して、土日でその練習の成果を試す」という形がほとんどだ。

一概にどちらが良い悪いとは言えないのかもしれないが、個人的にはスポーツの目的は本来「ゲームを楽しむ」ことだと思っている。

ゲームありきというか、ゲームから逆算していくほうが進む方向に間違いが少ないのではないかと思っている。

文字通りファミコンのようなゲームでもそうではないか。

キャラクターを動かすのはゲームをクリアーする(楽しむ)ためであって、動かすこと自体を楽しんでいるわけではない。

「ジャンプ」を覚えないとクリアー出来ないから「ジャンプ」という動きを覚えるだけであって、「ジャンプ」自体を楽しんでいるわけではない。

とりあえずプレーを始めてみて、操作方法が分からなかったら説明書を読む。

で分かったらまたゲームを始める。

ゲームを始める前に説明書を熟読する人はほとんどいないはず。(けっこういるのかな?!)

テニスやゴルフはこの後者を選ぶ人がとても多い。

その点パデルはまず「ゲームを楽しむ」ところから入れる。

もちろん「基本の打ち方」はあるが、とりあえずゲームを楽しむ分には技術や知識がなくとも十分楽しめる。

これはパデルというスポーツを普及させるうえでとても大きなアドバンテージである。

「テニスやゴルフでは遅いのに、パデルだと早いものな〜んだ」

このなぞなぞの答えは簡単です。

答えは「ゲームを楽しめるようになるまでの時間」。


ただ、「ゲームをすぐ楽しむことが出来る」のがパデルの良いところではあるが、ファミコンでよくある、

「クリアーしたあと説明書を見てみたら、超使える技があって“最初にちゃんと見とけばよかった(泣)”」

なんてことにならないよう、パデルもゲームを楽しみつつ、時々説明書(基本)を読み返すことも忘れないようにしましょう。

パデル 壁 打ち方

以前は私もそうであったが、日本人というのは往々にして「基本」が好きである。

もうちょっと具体的に言うと、「基本の打ち方」というものが好きである。

テニスでもゴルフでも、「基本の正しいフォーム」をしっかり覚えてからコースに出よう、試合に出ようと考える。

多くの人が、「ちゃんとしたフォームで打てるようになってから」と考えるのだ。

しっかり練習を積んで本番に備える、この考え方はとてもよく分かる。

「みっともないフォームで試合に出るのは恥ずかしい」
「負けたら恥ずかしい」

というのもよく分かるが、以前も書いた通り負けないと自分に何が足りないかが分からないので、一定の練習を積んだらやはり試合に出るほうがその後の練習の目的が明確になる。

みっともないフォームで試合出るなんて・・と考え、「基本の(綺麗な)打ち方」が身につくまで試合に出ない人は多い。

フィギュアスケートのようにフォームが得点の対象になるスポーツであれば分かるが、パデルやテニスはフォームの綺麗・汚いは得点とは全く関係がない。(再現性や効率、身体的負担の有無などは関係がある)

打ち方が汚くても得点が取れるし、綺麗でも得点が取れないこともある。

最近強く思うのは、フォームというのは「そうする」ものではなく、「そうなる」ものだということ。

フォームありきなのではなく、勝とうと思ったらこのフォームに「なっていった」というほうが正しいのではないか。

「つまらない日々の練習に耐えて、発表会で良い演技をする」

「発表会で良い演技をするにはどんな練習したらいいかなぁ」

後者のほうが過程が楽しいような気がする。

私はスポーツとは本来「ゲームを楽しむ」ために行なうものだと思っている。

だからまずはゲームを楽しんで欲しい。

そしてもっと奥の深い「楽しさ」を味わうために技術の向上に励んで欲しい。

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