日本パデルアカデミー

「パデルが上手になりたい」という方のお役に立てれば幸いです。

カテゴリ: 戦略

パデル テニス スカッシュ スペイン ラケット

今週からCatalunya Masterがスタートし、いよいよ今年のWorld Padel Tourが開幕です。

今年も新たなペアがいくつも誕生していますが、中でも注目なのはやはりPaquito NavarroとJuan Martín Díazの超攻撃型ペア。

Paquitoも十分攻撃力ありますが、Juan Martínはさらにその上をいきます。

そこからも攻めるの?というようなプレーはさながらフェデラーのようです。


そういえばフェデラー、ナダル両者と対戦した選手のコメントで、

「フェデラーと対戦するとき、自分のプレーが出来ないうちに負けてしまう」
「ナダルと対戦するとき、自分のプレーは出せるが勝てない」

というようなニュアンスのコメントを時折見かけます。

これ、どちらがいやですか?

人によって違うかと思いますが、個人的には後者のほうがいやです。

いわゆる「横綱相撲」を取られて負けるほうがいや。

総合格闘技では、KO負けよりタップして負けたときのほうが負けを引きずるというのを聞いたことがあります。

勝利した相手から「次は」と思われるか、「次も」と思われるか。

プレースタイルや勝ち方によっても印象は変わってきます。

パデル テニス スカッシュ スペイン ラケット
先ほどのフェデラーとナダルの話でいうと、Belaはナダルタイプですね。

そう考えるとJuan MartínとBelaの組み合わせは最強だったことが分かります。

一ファンとして観るならフェデラーやJuan Martínが観ていて気持ちいいですが、自分が目指すのであればナダルやBelaを目指します。

ただ、真似るとしたらBIG4の中ではマレーのプレースタイルが一番好きですが 笑

パデルで言うならBelaはもちろん、Sanyo、Cristian Gutiérrez、Juan Cruz Belluati、Adrián Allemandiといった選手達が好きです。

皆さんもお気に入りの選手やペアを見つけてプレーの参考にしてみてください。

パデル 東京 コート コーチ

パデルもテニス同様グリップ(の握り方)、スタンス、体重移動、ボディターン(の程度)、(インパクト時の)身体の向き、腕の曲げ伸ばし(の程度)、フォロースルー、フィニッシュ(の位置)と、プレーヤーは様々な動作を連動させて各ショットを打っている。

もちろん打球している一瞬の間にこれらを同時に考えられるわけがなく、手出しや球出し練習といったクローズドな練習で一つ一つ作り上げていく。


ここで一つ質問です。

パデルやテニスのように自分の打ったボールをある一定の決められたエリアに入れなければいけないスポーツをする場合、一番最初に気をつけなければいけないことは何か。

ボールのスピード?
ボールの回転?
綺麗なフォーム?
素早い身のこなし?

いいえ、いちばん最初に気をつけなければいけないことはボールのコントロールです。

速いボールは打てるけど狙えない
回転をたくさんかけて打てるけど狙えない
綺麗なフォームで打てるけど狙えない
速く動けるけど狙えない

というのと、

ボールは遅いけど狙ったところに打てる
回転はかけれないけど狙ったところに打てる
綺麗なフォームではないけれど狙ったところに打てる
速く動けないけれど狙ったところに打てる

どちらの選手が強いか。

言わずもがなですね。

右を狙ったのボールが左に行く
コートに入れようとそっと打ったのにアウトしてしまう

これでは相手と闘う以前の問題です。

まず自分を操れなければ、相手を操ることなど出来ません。

こういった方、けっこう多いです。

批判を恐れず言えば、狙えない人は「パデル」ではなく、ただ「どっちが相手コートにたくさん返せるか対決」をしているだけです。

パデル特有のゲーム性や戦術を駆使して楽しむ以前の問題です。

逆説的になりますが、狙える人が少ないからテニスでもパデルでも「何回も返せる人」が勝つことが多いのです。

当たり前ですが相手は狙えないのですから、こっちは何回も返していればいつか相手はアウト(もしくはネット)します。

よく一流アスリートが、「苦しいときほど攻めないと勝てない」とコメントしているのを耳にしますが、あれを鵜呑みにしてはいけません。

こうコメントしている選手の相手も一流アスリートなわけで、針の穴を通すようなコントロールの持ち主同士で闘っているからこそ、こういった思考になるわけです。

「ボールを何度も相手コートに返して相手のミスを待つ」というのは、一般の方にはもっとも実行しやすく、また効果の高い戦略です。

これを消極的でカッコ悪いと思う方も多いですが、個人的には積極的にプレーして負けるほうがよっぽどカッコ悪い。

そんな勝ち方で勝っても面白くないと思う方も多いですが、個人的には最終的に負けるほうがよっぽど面白くない。


まず何回も相手コートに返せるようになってください。

次に各ショット狙って打てるようになってください。

そして精度を落とさないままボールを速く打てるようになってください。
 

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パデルの試合に出場したことがある方、あるいは競技としてパデルに取り組んでいる方はすでに感じているかと思いますが、パデルでは(特に初歩の段階では)「一人狙い」という戦略が使いやすく、また効果的です。

ごくごく大雑把な戦略として、まず考えるのは相手のデュースサイドとアドバンテージサイド、どちらのプレーヤーにボールを集めたほうがポイントが取りやすいのか。

これは二択です。

ここで明らかにポイントが取りやすいサイドがあればこの時点で戦略決定です。

とても簡単です。

次に相手プレーヤーを「壁を使った技術」と「上(レマテやバンデッハ)の技術」に分けて評価します。

こうすると四択です。

デュースサイドのプレーヤーの壁際にボールを集めたほうがいいのか、頭上に集めたほうがいいのか。

もしくはアドバンテージサイドのプレーヤーの壁際にボールを集めたほうがいいのか、頭上に集めたほうがいいのか。

ここでも四カ所のうちどこかに穴があれば戦略決定です。

これでもまだだいぶ簡単です。

このいずれかに当てはまるとなると、基本的にはそこを狙うということ以外に細かいことは考えずに済みます。

プレーする上で「考えながらプレーしなくていい」ということほど楽なものはありません。

○○を狙っておけばポイントが取れる
○○を狙っておけば試合に勝てる

この状態はストレスフリーでのびのびプレーが出来ます。

逆に相手が、

どこを狙ったらポイントが取れるか分からない
どこを狙ってもポイントが取られそうな気がする

こう思うように自分(たち)のプレーを作り上げられたら最高です。

相手はプレー中常に判断を迫られることになり、ストレスが常にかかった状態でプレーすることになります。

昭和世代であれば覚えている方も多いかと思いますが、ロス五輪で柔道のモハメド・ラシュワンが決勝で山下泰裕の負傷していた右足を狙わず試合をした、というスポーツマンシップのお手本のような美談がありますが、残念ながらそのような選手はパデルコートにはいません。

テニスコートではどうでしょうか。

昔(といっても100年近く前になりますが)ウィンブルドン決勝でプレー中に転倒した相手のチルデンに、清水善造が「やわらかなボール」を相手コートに返球しその結果ポイントを失い、結果的にはあと1ポイント取れば勝利のところまでいって負けたのですが「相手の弱みに漬け込まない立派な選手」として賞賛され、これもスポーツマンシップのお手本として教科書にも載ったという話があります。

これらの逸話を聞くと「弱いところを狙うなんてけしからん」となりそうですが、現実にはそんなことはなく、山下泰裕氏は後日談として、

「ラシュワンがケガした私の右足を気遣って、全く右の技をかけなかったというのは事実ではない。ラシュワンは最初の攻撃で右足を狙ったが、私が普段と逆の左足を軸にして返しに行き、そのまま抑え込みに入って一本勝ちとなったのである。それにそもそもケガしたところを狙うのは立派な戦略である」

と語っていますし、清水善造氏も、

「チルデンが転んだとき私はチャンスと思った。ただその時にチルデンが倒れた右側に打ち返そうか、それとも左側に打ち返そうかの判断を一瞬迷った。迷いながら打ち返したら打ち損ねてチルデンが打ち返しやすい打球になってしまった」

と語っています。

やはり勝負の世界では当然のことながら相手は、「弱い」「ポイントが取れる」と思ったところを容赦なく攻めてきます。

これはパデルでも同様です。

ですので、どのレベルにおいてもまずは「ここにボールが来て欲しくない」という「弱点」を作らないことです。

言い換えれば「オールラウンド」なプレーが出来るよう自分を作り上げていくことが求められます。


返せるところと返せないところがある

どこにボールが来てもなんとか相手コートに返すことは出来る

どこにボールが来てもある程度なら狙って返すことが出来る

どこにボールが来てもしっかり狙って返すことが出来る

どこにボールが来ても速いボールでしっかり狙って打つことが出来る


あなたは今どの段階ですか。

いきなり最終段階から始めてないですか。


¡Animo!

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