日本パデルアカデミー

「パデルが上手になりたい」という方のお役に立てれば幸いです。

カテゴリ: 戦術

パデル テニス スカッシュ ボレー 壁

以前のこの記事とも少し関係してくるが、スポーツに限らず「無くて七癖」とはよく言われる。

これは当然パデルでも同様のことが言える。 

「クセ」というと、スポーツの世界では打ち方やフォームのことがよく取り上げられ、お笑いの世界では千鳥のノブが有名であるが、このクセというのは「頭の中」にも存在する。

この頭の中のクセというのは、プレッシャーがない平常時には現れてこない。

もし平常時にクセが出ているとしたら、よほど短絡的にプレーしているか、フォームに欠点があり過ぎて「ここにしか打てない」というフォームになっているかのどちらかであろう。

クセが出るシチュエーションとしては、「マッチ(セット)ポイント」「ブレーク(ゲーム)ポイント」などの、ゲームの取得や勝敗に関わるポイントだったり、自身のミスが続いているときや、相手の素晴らしいプレーで押し込まれているときなどがある。

簡単に言うと「緊張しているとき」のことであるが、この緊張しているときに多くの人が陥りやすいのは「攻め過ぎ」たり、「守り過ぎ」たりすることだ。 そして打つコースやショットセレクションにも「自分の得意なコースやショットを選びがちになる」といったわかりやすいクセが出てくる。

これに先ほどのフォームのクセを含めると、かなりの確率で相手のプレーが読める。

少し話は逸れるが、テニスや野球などでよく言われる「二年目のジンクス」というのはこれが原因だろうと私は思っている。(もちろん燃え尽き症候群に陥ったり、本人の怠慢などもあるだろうが)

一年目は相手の様々なデータがないので検証のしようがなかったが、二年目はその活躍した選手のフォームの研究に加え、打つ傾向の高いコースやショットのデータ、大事なポイントでのプレーの傾向などが分かってくるため、一年目とまったく同じことをしているだけ(同じことを考えているだけ)では勝てなくなってくるのだ。

このような目に見えないハイレベルな心理戦が行われているにもかかわらず、トップを維持し続けているプレーヤーがどんな努力をしているのかちょっと想像もつかない。

だからパデルのベラやテニスのフェデラーなどは多くの人から称賛されるのだ。

話を元に戻すが、プレーを読まれまいとして弱点の少ない技術を作り上げたり、頭の中を読まれまいとして様々な伏線を張ってプレーしているプロですら、プレッシャーがかかる状況下ではクセが露出する。

ということは我々一般レベルではかなり頻繁にクセが現れるはずである。

こういった相手のクセを知ってプレーするのとそうでないのとでは雲泥の差がある。

野球で自分がバッターのとき、ピッチャーが「ストレートしか投げてこない」のと、「ストレートかカーブかフォークかどれを投げてくるかわからない」というのと、どちらが打ちやすいかは言うまでもない。

このような「相手のプレーを読む」というのはコート上でなくとも学べることである。

練習時間の限られている一般の社会人の方には是非こういったことにも目を向けてもらいたい。 
 

パデル バンデッハ レボテ 壁


以前この「テニスのグリップは任意、パデルのグリップは強制」という記事の中でグリップについて書いたが、その続きである。

テニスやスカッシュ同様、パデルもグリップ(の握り方)次第で出来ることや出来ないことが決まってくる。(このグリップの握り方というのは、道具の進化やルールの変更の影響を色濃く受ける)

分かりやすい例を挙げると、

テニスでウエスタン・グリップでドロップショットを打つことは出来ない 
パデルでウエスタングリップで壁際のボールを返すことは出来ない(これはスカッシュも同様)

他にもスタンスや身体の向き、テニスで言えば両手打ちか片手打ちかどうかなども出来ることと出来ないことと関連してくるが、一番大きなウェイトを占めるのはやはりグリップだ。

先ほどの例をちょっと考えてみてほしい。

ウエスタングリップでパデルをプレーしていた人がいたとする。

この人の他の特徴として、「身体が開き気味でボールをかなり前で捉える」というのがあったとする。

ここまで特徴が顕著だと、この選手を料理することは難しくない。

なぜなら、

ボールが飛んで来やすいコース(飛んで来ないコース)
相手が掛けやすい回転の種類(掛けにくい回転の種類)
攻撃的なタイプか守備的なタイプか
高い打点で打つのが得意か低い打点で打つのが得意か
壁際のボールに強いか弱いかetc・・

こういったことが大方分かってしまうからだ。

こういったことに「気づかない同士」の対戦であれば試合は白熱する。

お互い打つコースやプレーが「ワンパターン」なことに気づかないからだ。

だがどちらか片方のペアにこういったグリップや打ち方による「傾向」を理解しているプレーヤーがいた場合、一方的な試合展開となってしまう。

野球などで、例えばレフト方向に打つ特徴があるバッターと対戦するとき、守備陣が守るポジションを予めレフト寄りにしたりしているのを見たことがあると思うが、あれと同じである。

こういったことはいざ試合が始まってから気づいたり考えたりするものではなく、机の上で考えるものである。

「スポーツは考えるものではなくてやるもの」
「スポーツは身体で覚えるもの」
 
と思っている人は未だに多いが、「スポーツは学ぶもの」と捉えている人も少しづつ増えているのも事実である。

コートで一生懸命努力するのは悪いことではないが、その前に、

「コートでどんな努力を一生懸命したら上手になれるのか」
「コートでどんなことを考えたら試合に勝てるのか」

ということを考えることが、我々一般社会人には必要だと思う。
 

 パデル バンデッハ 壁 技術 戦術

「攻撃とは何をすることですか」

「守備とは何をすることですか」


この問いに答えられる人はきっとパデルが上手なはず。(もしくはこれから上手になる可能性がある)

この攻撃と守備の定義については、パデルに限らず多くのスポーツで共通である。

パデル、テニス、サッカー、卓球、バスケ、バレーボール、スカッシュetc・・は大まかな考え方は同じ。
 
少し違うのは野球やソフトボールやアメフトのように攻守がはっきり分かれているスポーツ。

 もうお分かりだろうか。

パデルはテニス同様、守備的にプレーするほうが勝ちやすいスポーツ。

周りを見渡すと、この「守備」が出来ないために上手くプレー出来ていない人を多く見かけるが、そもそも「守るにはどういうことをすればいいのか」が分かっていなければ守りようがない。

守り方を知らないのだから、当然攻め方も知らない。(攻撃と守備というのは表裏一体だからだ)

守り方も攻め方も知らないのだから、「なぜ負けた(勝った)のか」が分からない。

結果の要因が分からないのだから、何を練習すればよいのかわからない。

このようにその競技を考える際の入り口で躓くと、バタフライ効果ではないけれど最終的には取り返しのつかないことになってしまいかねない。

だから上達を望もうと思ったら、こういったこともちゃんと考えておくべきです。

ヒントは「時間」です。

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