
瞬発力系に代表される競技といえば重量挙げや短距離走、筋持久力系に代表される競技といえば長距離走やトライアスロン、神経系に代表される競技といえば射撃やアーチェリーなどがある。
テニスやサッカーなどの球技は瞬発的に速く動く要素も多いが、試合時間が1~2時間を超える場合も多いため持久系の要素もある。
パデルはどうか。
その前に、先ほどは書かなかったがテニスには繊細なラケットワークや身のこなしが必要とされる技術も多数あるため、神経系の要素もある。
パデルに話を戻す。
パデルもテニスと同様この三つの要素があるが、テニスに比べると筋持久力系と神経系が占めるウェイトがより多いように思う。
この二つの中でも神経系はより重要だと思っている。
神経系を言い換えるなら「感覚」といったところだろうか。
テニスでもパデルでも「身体の使い方が上手い」「タッチが柔らかい」と評される選手がいる。
例えばこんな選手たち。
こういったプレーをするには、様々テクニックを覚える過程で「遊び」の要素を取り入れながら練習すること、こういったイマジネーションをかき立てられるようなプレーを「観る」こと、更に言えばSAQトレーニング、コーディネーショントレーニング、ハンドアイコーディネーショントレーニングなどが必要である。
パデルはテニスに比べるとパワー(筋力×スピード)が求められる場面が少ない一方で、イレギュラーや速いボールへの対応がテニスより多くなる。
となると、身体(や手先やラケット)を自在に操ることが出来たり、反射能力やハンドアイコーディネーション能力が高いほうが有利で、それらが可能となるような練習やトレーニングにより多くの時間を割いたほうがコート上でのパフォーマンスアップにつながるのではないかと思っている。
最初に挙げた神経系の競技で活躍している選手の中には、比較的年齢が上の選手やふくよかな体格の選手が少なくないが、パデルでもそういった選手が世界レベルで多数活躍している。
もちろんこれ以外の要素も多々あるが、こういった事実もパデルがパワー以外の要素が占めるウェイトが高い競技である証拠なのではないだろうか。
もちろん基礎体力を向上させてからの話にはなるが、こういった違いも考慮して練習やトレーニングに取り組んでみてはいかがだろうか。