日本では言われないこと

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ここ数週間国外のパデル環境について見たり聞いたり話したりする機会があり、インプットしたものが頭から溢れかえって忘れちゃいそうなので一旦アウトプットしてみたい。

今日はいつも以上にただの日記なので悪しからず。

日本の立ち位置

ここ1年くらいで色々見聞きしたり体験したなかで分かってきたことは、日本は(東南)アジア・オセアニア地域では1位2位を争う国だということ。(男子の話)

で、ここに中東が入ってくると、「中東率いる先頭集団にギリ紛れ込めるかどうか」といったところが現在地。

これは多分に「環境」が影響していて、(実はもうとっくに)個人の努力だけでは如何ともし難いところまで来ている。

私が初めてWORLD PADEL CHAMPIONSHIP(パデル版ワールドカップのこと。以下WPC)のアジア予選に出場した2018年は、男子の予選の参加国が日本・オーストラリア・イランのわずか3カ国。(直前にイランは不参加を表明)

その3年後の2021年、私は日本代表のコーチとしてドバイで開催されたアジア予選に帯同したのだが、その後すぐに中東地域の選手の成長の早さと層の厚さに驚くことになる。

なぜならその2年前の2019年に千葉県でインド・タイ・カタール・オーストラリア・日本の5カ国が参加するアジアカップが開催された。
その際同時開催で個人戦も行われていたのだが、その個人戦で私は準々決勝で当時(今も?)カタールNo. 1だったペアに難なく勝利(しそのまま優勝)することができていたからだ。

聞けばその数年間の間に中東の国の一部はチームとしてスペインに行ってトレーニングを積んだり、海外から著名なコーチを自国に招聘してトレーニングしていたらしく、それ以降日本のトップ選手が中東の選手に勝利することが難しくなってきたことは想像に難くない。

日本では言われないこと

去年アジア太平洋地域の国を対象としたパデルツアー「ASIA PACIFIC PADEL TOUR(以下APPT)」が立ち上がり、今年から私もこのツアーに参戦している。

これまでベトナムと香港の大会に出場したのだが、そこで出会った多くの選手たちの生の声を聞くと、現在日本のパデル界が置かれている現状やアジア各国のパデル事情がより鮮明になってきた。

香港大会で知り合った選手(現在中国でプレー)が日本に旅行で来るというので、連絡を取り先日一緒にプレーした。

そこで聞いたことのいくつかに驚いた。

政府の援助があったり、小さな都市にすで100コートあったり、年間通して賞金が出るツアーがあったり、コート使用料は日本とそんなに変わらなかったり、男子のトップレベルは日本よりちょっと低いくらいだったり(これはこっちの勝手な想像だが笑)。

そして日本のコート数や国内公式戦の話などをしたらとても驚いていた。

そうそう、いつも私が海外に行ってよく出会うリアクションがこれなのだ。
日本の事情を説明すると多くの選手がなんとも言えない表情をするのだ。(その表情で言いたいことは伝わってくる)

SNSだけを見ると「日本のパデル」はとても成長しているように見えるのだと思う。(でもこの「隣の芝生は青い」現象はお互い様と言え、中国国内でもパデルは成長しているとはいえその成長は“少しずつ”だそうだ)

・(有償無償・有形無形かも含め)トーナメントによって得るものや得る量が違う
・対戦する選手のレベル(やプレー)が(良い意味で)違う
・自分のプレーに対する評価が(良い意味で)違う

これに加え、コーチが提供するレッスンに対する評価も(良い意味で)違うような気もしている。

同じものを提供しているのに環境(国)が変わると評価が変わる。

評価が高いところでプレーしたい、指導したいと思うのは多くの選手やコーチにとって共通していることだと思う。

どこの国で言われたか忘れたが、コート横で私のプレーを見ていた男性に真顔で「あなたのディフェンスは素晴らしい。そしてとても賢い。私はあなたのプレーが好きだ」と言われたことがある。

無償、無形のものしか手に入らないとしても、このような言葉をもらったら誰かに発破をかけられなくても自ずと「もっと良いプレーをしよう」という気持ちになる。

こういった言葉は日本ではほぼ掛けられない。

私はなるべく簡単にプレーしている“ように”見せたいと思っているので、もし本当に簡単そうにプレーしているように見えているのだとしたらその意味では成功なのだが、見えていない水面下では本当は足をバタバタさせている部分ももう少し見てもらって褒めて欲しいという気持ちもある笑
#なかなか大人になりきれない

優れた選手や優れた指導者に対するリスペクトや畏敬の念というものは、海外の人たちのほうが持っているような肌感覚がある。

そう思われていると感じ取れるからこそこちらも「もっと、もっと」となるわけで、その相乗効果が生み出すエネルギーというのは結構バカにできないものだと私は思っている。

同じことをして有償無償の違いがあるなら有償のとこに行くし、どうせ無償(無形)ならポジティブなエネルギーがもらえるところに行く。

これは多くの人がそうだと思うし、いずれこの方向に向かう気がしている。

日本脱出!?

すでに何人かの選手やコーチが海外で活動し始めているが、先ほども言った通り今のままだとこの流れは今後より加速していくような気がする。

ASIA PACIFIC PADEL TOUR(個人ツアー)
ASIA PACIFIC PADEL CUP(国別対抗戦)
International Senior Padel Tour (年齢別個人ツアー)

今パッと思い浮かぶだけでもこのような「誰でも参加できる」魅力的なツアーは世界中にたくさんある。(この3つ全てアジア圏で開催実績がある)
これ以外にもそれぞれの国の公式戦もあれば、それぞれのクラブが開催する個人的なトーナメントなども合わせればアジアにも世界中にも文字通り無数にある。

幸か不幸か私は国内で目標を持つことがいささか難しくなってきた。

パデルを始めた6年前は世界ランキング100位以内を目指していた(最高位257位)が、さすがにプレミアパデルのメインドローを目指すことはもうできない。

でも、「現在の自分の能力を最大限引き出せば勝てるかもしれない、もしくは自分の能力をもう少しだけ高めることができれば勝てるかもしれない」、と思えるようなところでもう少しの間プレーしたい。

ここ数週間、自分のパデル人生の第二章が始まりそうで、今とてもワクワクしている。

私はこれまでJPT、全日本、日本代表、アジアカップ、WPC、FIP、WPT、A1P、AJPP、APPTなど、いろいろ経験してきたが、おかげで今の自分が「プレーを心底楽しめる場所」が分かってきた。
#全然楽しめない場所もあった
#振り返れるのが経験の強み

国内だけでプレーしていると(国内だけで目的地を決めちゃうと)結構早めに壁にぶつかる。

そして今、こういったものが多くの選手たちの中で天秤にかけられている。

シン・目標の決め方

(スポーツの)目標を決めるときの考え方としては大きく分けて二つあって、一つは「最初からは決めずに自分の上達度合いを見ながら(目標を決めていく)」で、もう一つは「最終目的地は○○。そこから逆算して今はこれを練習しよう」、の二つ。
#一般の方の多くは前者

以前この記事にも書いたが私は後者の考え方。

「最終目標を決め、逆算してそこに向かう」、というのは今でも十分有用だと思うし、基本的に私は今でもこのように考えている。

でもこの考え方には2つ落とし穴があって、それは「その目的地がなくなったらどうするの?」と「その目的地より魅力的な目的地が見つかったらどうするの?」というもの。

私がいちばん最初に目指したWPT(パデル界初のプロツアー)は無くなってしまったし、国内最上位の大会の全日本より魅力的なツアーが出てきたり、日本代表の活動と天秤にかけてもいいくらい魅力的な大会が出てきたりしている。
#WPT以外は個人の感想

先ほどご紹介した記事にも書いたが、この考え方のもう一つの落とし穴として「最終目的地から逆算して動くと、その最終目的地より遠くに行けない」がある。

以前このラジオでも話したが、この解決策は自分の中ではハッキリしていて、それは「(世界基準の)パデルをする」。

そしてその楽しさを伝える努力をする。


(他の国でも同様だが)日本ではまだまだ元テニスプレーヤーが勝ちやすい傾向にあり、そういったテニスライクなプレーを推奨(または強制)したり、そういったプレーを「良し」とする未熟な部分が一部ではあるが残念なことにまだ残っている。

最終目的地を国内に設定している人はそれで全然構わないが、それでもこういった人たちにも「国内の公式戦が無くなる」というリスクはある。
#まだまだマイナースポーツだから十分あり得る

万が一こうなった場合、国内でのパデルは「レンタルコートして仲間とプレーを楽しむ」がメインの楽しみ方となる。

そうなった場合“パデル”をしたい人が仲間を誘うとき、「強いけどテニスっぽい人」より「普通だけどパデルしてくれる人」を選ぶはず。
#だってパデルしたいから

今はJPTという国内の公式戦があるから、

JPT出る→ランキング上げる→全日本出る
JPT出る→ランキング上げる→日本代表に選ばれる

という目標の立て方が出来るが(出来なくなってきているが)、現時点ではまだ全日本に出たからといってパデルが上手というわけではないし、日本代表に選ばれたからといってパデルが上手なわけではないという可能性も十分あり得ると個人的には感じている。
#見れば分かる
#個人の感想
#一般の人でも見れば分かるレベルの場合もある

絵空事かもしれないし、偏った見方なのは百も承知だが、海外でプレーしたり外から日本を見るとそこまで見当違いでもないような気もしている。
#ただのオジサンの日記だということをお忘れなく

ちょっと話が逸れたが何が言いたいかというと、

「ランキングに紐づいた目標以外の目標はあるか」
「“パデル”をしたい人たちの集まりに呼ばれそうなプレーをしているか」
「海外の“パデル”プレーヤーたちとプレーしても、引け目なくプレーできそうなプレーができているか(または目指しているか)」

そしていちばん大切なのはそもそも目標なんてなくとも「パデルをプレーすること自体が楽しいと思えているか」

これらを一度自問自答してみてほしい。

メリットがあるからやる、なくなったらやらない。
勝てるからやる、勝てなくなったからやらない。

こういった人をこれまで何人も見てきた。
もちろん複合的な要因があったりつまらなくなってやめるのだとしたらそれは仕方ないが、そうでないとしたら上記の判断は個人的にはさみしい。

元オリンピアンの為末大さんはスポーツの定義を「(自分の)身体と環境(の間)で遊ぶこと」としている。

スポーツの語源はラテン語のdeportareで、deportareには気晴らし・遊び・楽しみ・休養といった意味が含まれている。

長々と書いてきたが、私が言いたいのは要は「パデル自体を楽しんで欲しい」ということ。

自分の身体とラケット、そして壁があるテニスコートという珍しい環境の中でパデルというスポーツを楽しんでほしい。

最後に一つだけお伝えしておくと、人(のプレーを)を変えることはできない。

変えられるのは自分(のプレー)だけ。

大洪水がいつきてもいいよう、「ノアの方舟」に乗る準備をしておいてほしい。

★オンラインでパデルを学びたい方
https://www.youtube.com/@japanpadelacademy

★オンコートでパデルを学びたい方
プライベートレッスン

★通常レッスンにご参加されたい方
キャプテン翼パデル
パデル&フットサル晴れのち晴れ

★パデルの悩みや不安を解消したい方
パデル顧問

普段私が使用しているインソール↓

このカーボンインソールを使用させていただいてから今年で5年目になりますが、日を追うごとに安心感が増しています。

他社のインソールからBMZさんのインソールに変えた直後は少し「物足りない」と感じるかもしれませんが、次第に安心感に変わるので是非一度試していただければと思います。(※物足りないと感じるのはBMZさんのインソールが土踏まずをサポートすることを第一に考えていないからです)

簡単に説明すると、足(裏)を正常に機能させるには足のドームが作られていることが重要で、そのためには3つのアーチ(横アーチ・内側縦アーチ・外側縦アーチ)がつながっている必要があって、立方骨を支えるとイイ感じになるそうです。
#最後が雑

よくある「土踏まずのサポート」がメインのインソールだと、内側アーチのみが作られ、それだと「安定はするけど動きにくい」となり、BMZさんのインソールを使うとこの「安定性と運動性」の両方を得ることができます。詳しくはこちら→BMZ

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