パデルプレーヤーのドレスコード(2024年最新版)

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今月初めにカタールで開催されていたFIP WORLD PADEL CHAMPIONSHIPS QATAR 2024に出場していた塚本早紀選手、徳本佳恵選手と今回の遠征について少し話を聞くことができたので、今日はその話を聞いて感じたことについて書いてみたい。

この大会の予選を通じて感じたことは先日この記事に書いたのでお時間のある方は合わせて読んでいただけたらと思う。

また今回の記事は以前書いた以下の記事の改訂版のような内容である。

このときは「弱点が少ない」ことがパデルのドレスコードだと書いたが、今後世界に打って出ようと考えて考えている選手はそれに加えて今回の内容のものも追加して練習に励んでほしい。

共通する「ムダな球が一球もない」という感覚

彼女たちが話していたのはまず自分たちの現在のレベル感で、参加した16カ国の中のトップ5の国の選手たちには現状勝つのは無理だということで、ただ6〜10位の国の選手たちには(現時点でも)勝てる可能性はあるとのこと。
日本としては全体で11位だったのだが、12〜16位の国の選手たちにはもう負けないとのことだった。

「“普通”のボールの質が高い」

これは今回の二人に限らず予選で敗退した男子からも聞いたし、これまで海外の試合に初めて挑戦した選手や、国内で開催される国際ツアーで海外のシード選手と対戦した選手などからも似たような言葉を多く聞く。

ここで言われる「普通のボール」というのは、レボテ・ストローク・ボレー・バンデッハなどのパデルで多く用いられる基本的なショットで打つボールのことで、そのショットの一つ一つのスピード・精度・回転などが日本で普段受けているそれとは大きく異なるという意味で選手たちはその言葉を使っている。

一般の方でもイメージしやすいものに例えるとしたら、「重たいボール」とか「伸びるボール」が毎回(良いコースに低く)飛んでくるということである。

この重たいボールはどんなボールのことを指すのかということだが、簡単に言うと私は「初速と終速の差が少ないボール」もしくは「終速のほうが速く感じるボール」のことだと思っている。

これには運動エネルギー、入射角、回転の種類(と量)が影響しているが、これについて書くと長くなるので今回は割愛する。

そしてこの「相手のボールが重たい(から返すのにやっとでこちらから主導権を握れない)」はテニスのときによく聞く話であった。

これはテニスでも感じていたが、国内ではなぜかボールをとにかく速く打つこととボールに回転をかけることが良しとされているような風潮がある。(私は普段のレッスンではボールを速く強く打ちましょうと伝えているが、速く打つことの意味も併せて伝えている)

一般的には回転量とボールのスピードは反比例の関係にあるのだが、これを認識してボールを打っている人は少ないように感じる。

また、ボールを速く打てば運動エネルギーが確保されるので「重たいボールを打っていることになるのではないか」というツッコミもあるが、ここも長くなりそうなので割愛する。

ここ(ボールのスピードと回転量)の配分は強い選手と強く(なれ)ない選手によって捉え方に共通した違いがあるが、私はスペインやアルゼンチンに行って指導を受けた際は「見た目が良いボール」ではなく「重いボール」を打つよう指導を受けていたことは付記しておきたい。(簡単に言葉にしたがこれが難しいことこの上ない)

テニス界で有名なコーチとして知られる故ボブ・ブレット氏は、日本のジュニアを指導する際とにかく「トップスピンだけがかかった軽いボールではダメだ、重いボールを打ちなさい」と言っていたが、パデルでも同様で「普通に打つ“普通のボール”が重たい」が世界で戦うためのドレスコードだということは、私の実体験以外にもこうして多くの選手が口にしていることも考慮すると間違いではないと思う。

環境が選手を育てる

塚本選手徳本選手が帰ってきてから二人揃っての練習は先週が初めてだったのだが、二人ともフォーム(スイング)に若干の(良い)違いが見られた。

それは私がアカデミーに練習に来てくれている選手たち全員に身につけてほしいものであったので、「百聞は一見にしかず」は確実にあり、見るだけでも100倍あるのだから経験したとなると1000倍くらいの違いはあるのだろう。

もちろんこれまで私が選手たちに言い続けていたからこそ選手たちの中でリンクしたということもあるとは思いたいが、実体験からしても「見る・経験する(負ける)」というのは聞くことの比じゃないくらいインパクトがある。(その準備がある、そのアンテナを張れているというのが大前提だが)

そうならないと勝てない(重いボールが普通に打てないと勝てない)相手が周りにたくさんいて、そうなれないと淘汰されていく世界に居続けようとすれば半ば強制的にそうならずを得ないが、そうならなくても勝てる可能性がある相手が周りにたくさんいる場合、「自分だけは」と志を高く保ち、年に数回対戦できるかどうかという海外の選手を想定し、すでに勝てているのにさらに自分に変化を加えるというのはそんなに簡単なことではない。(これは経験済みなので間違いない)

とはいえそんなないものねだりをしても仕方がないので、国内で私ができることとしたらそうしないと(重いボールを普通に打てるようにならないと)私が不機嫌になる、嫌な顔をすることで人工的にそのような空間を作り出すことくらいしか案が浮かばない。(単細胞を恨みたい)

冒頭で海外の強い選手は無駄な球が一球もないとお伝えしたが、これも簡単なようで自分一人でこれを意識するのは結構難しい。

ラリーの中で1,2球遊ぶボール(戦術的に無意味なボール)を打ってもポイントが取れる感覚を持てる相手に対して、遊ばずにプレーするというのは意外と難しい。

地面から10cmくらいしか上にないスラックライン(綱渡りのオシャレ版)を、落ちたら死んでしまう地上100mの崖の上でやっていると本気で思うことが難しいのと同じくらい難しい。

どうしても「だって落ちても死なないじゃん(遊んでも負けないじゃん)」という思いが芽生えてきてしまうからである。

なので私のレッスンのときくらいは遊んでたら、テキトーなボールを打ってたらマズいと思ってもらうような空気を出すようにしている。(これの行き着くところがパワハラや体罰)

この意味では海外でのトレーニングを終えて帰国した選手や、海外のトーナメントに出場して帰ってきた選手と練習するのは個人的には日本にいていちばん興奮する時間である。

海外に行かずとも擬似体験できるわけで、そういった選手とプレーできるチャンスがあれば一般の方もぜひプレーして体感してほしい。

女子強化に体重を乗せるのも一考の余地あり

このFIP WORLD PADEL CHAMPIONSHIPS、私は2021年に初めてコーチとして帯同したのだが、そのときに感じた各国(特に女子チーム)の印象と、今回出場した徳本選手塚本選手の話を統合して感じたことを書いてみたい。

帯同した2021年FIP WORLD PADEL CHAMPIONSHIPSの会場入り口


冒頭で彼女らの1〜5位、6〜10位、12〜16位の国々の印象を書いた。

12〜16位の国々の選手には実力的にもう負けないから省略するとして、上位5カ国の国々に敵わないと思った理由として、前述の「重たいボールが打てる上に、パデル特有の技術と戦術を持ち合わせているから」というのを挙げていた。

平たく言うと「高いレベルでテニスも出来るし、高いレベルでパデルもできる選手同士がペアを組んでいる」のが上位5カ国ということである。

逆に6〜10位の国々の選手たちはテニスかパデルのどちらかしか出来ないか、ペアのうちの一人がどちらかをできていてももう一人の選手ができないという組み合わせが多かったため、勝てる可能性を感じることができたと話していた。

私はここにチャンスがあると思っている。

男子の場合、日本人選手のトップ層のすぐ上に「重たいボールが打てる上に、パデル特有の技術と戦術を持ち合わせている選手」がゴロゴロ控えているのだが、女子の場合世界のまあまあ上のほうまで行かない限りそういった選手が出てこない。

こういった要素を考えると日本人でトップ100位以内に入りやすいのは間違いなく女子である。

2021年にWORLD PADEL TOURに出場するためにスペインに行ったとき、よく一緒に練習した選手の中にCarlaという選手がいた。

彼女は当時200位前半くらいだったと記憶しているが、今は80位前後にいる。

右から3番目がCarla選手

この3年でどれくらいレベルが上がったのかは実際生でプレーを見てみないと分からないが、当時の彼女そしてYouTubeで彼女のプレーを見る限りでは、徳本選手も塚本選手も頑張れば同じところまで行ける可能性は十分あると私は感じている。

ただこれはヨーロッパを主戦場にして頑張れた場合である。

「当たり前のレベルを上げる」
「普通のレベルが高い」

こうなるためには環境は欠かせない(しランキングが上げられない)。

出来たら同レベル、同世代、同姓といった、大きな括りでまとめたら「同じグループ」の人と切磋琢磨できる環境だとよりベターである。

以前書いたこの記事の後半にその理由は書いたが簡単に言うと、

人間というのは「人ができていることは自分にもできる」と考える性質があり、もう少し正確に言うと「自分が属している(と考えている)グループの人ができることは、自分にもできる」と考える性質がある。

のである。

あくまでも私見でありいつものごとくパデルオジサンの独り言だということはお忘れなく。

現実的な壁はたくさんあるがすでに歩き出している若い選手がたくさん増えてきていることは事実で、オジサンのワクワクが増えたことは間違いない。

ではまた。

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このカーボンインソールを使用させていただいてから今年で5年目になりますが、日を追うごとに安心感が増しています。

他社のインソールからBMZさんのインソールに変えた直後は少し「物足りない」と感じるかもしれませんが、次第に安心感に変わるので是非一度試していただければと思います。(※物足りないと感じるのはBMZさんのインソールが土踏まずをサポートすることを第一に考えていないからです)

簡単に説明すると、足(裏)を正常に機能させるには足のドームが作られていることが重要で、そのためには3つのアーチ(横アーチ・内側縦アーチ・外側縦アーチ)がつながっている必要があって、立方骨を支えるとイイ感じになるそうです。
#最後が雑

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