パデルとテニスは似て非なるもの、そして技術に関しても練習量(の振り分け)と掘り下げていく(細分化していく)方向が違うと「パデルとテニスでは練習の量も方向性も異なる」で書きました。
お時間ある方はこちらの記事もご覧ください。
では実際に「テニスにもあるがパデルのほうがより細かく、またより精度が求められる技術」とは具体的にはどんなものがあるのでしょうか。
まずはバンデッハ、ビボラ、スマッシュ等の「上のショット」と呼ばれる技術。
グリップチェンジ、面の感覚、スイングの感覚、身体の向きやそれに伴う打点のアレンジ(高低・前後・左右)、回転量の調節、グレイディングetc…といったものの感覚や精度がテニス以上に求められます。
次にアンダースピン(スライス)をかける技術。
これも上のショットと同様のものが求められるし、パデルではさらにサイドスピンの感覚もテニス以上に求められます。
そして一番打つ頻度が高いであろうボレー。
ミドルボレー、ローボレー、ハイボレー、身体の正面でのボレー、身体から遠い位置で打つボレー、ブロックボレー、パンチボレー、プッシュボレー、フラットボレー、スライスボレー、トップスピンボレー、スイングボレー、ドロップボレー、アングルボレー、ロブボレー、カットボレー、ハーフボレーetc…こういったテニスでも使われているボレーの技術はパデルでも必須です。
テニスではボレー(ネットプレー)をしなくてもプレーは出来ますし、うまくやれば勝つことも出来ます。
また1種類のボレー(回転)だけ打てれば(未だにテニスプレーヤーの多くは“ボレー=スライス”と思っているプレーヤーが多い)戦えなくもありません。(※これは現在のパデルプレーヤーにも感じます)
だがパデルではそうはいきません。
テニスよりも相手との距離が近いシチュエーションでプレーすることが多く、またテニスよりも相手からの(ネット前での)返球のバリエーションが豊富でしかも回数が多いからです。(※これは“そうせざるを得ない”も含まれます)
テニスのダブルスではあまり起こらない「4人全員がネット前にいる」という状態も、パデルでは頻繁に起こります。
まとめると、「ネットプレーの精度を高めると同時に、バリエーションも増やしていく」必要があります。
こう考えると、テニスにおいてネットプレー主体のプレースタイルだった人は、そうでない人に比べてパデルを始めるにあたってアドバンテージがあると言えます。
逆にサーブやストロークで「あとはボレーで相手コートにちょんと落とすだけ」というテニスプレーヤーはパデルでも結構苦労する可能性あります。
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