スポーツ指導と感情労働

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皆さんは感情労働という言葉をご存知ですか。

現在現場でレッスンをしている(パデルやテニスの)コーチには絶対知っておいて欲しい要素で、お節介なことは百も承知で、でもとても大切なことを今日は書きたいと思います。
#気持ち入っちゃったので
#長いです
#時間のあるときにお読みください

コーチだけでなくレッスンを受講している方にも考えて欲しいことがあるので、ぜひ読んでいただけたらと思います。

感情労働とは

感情労働とは、

接客や看護、教育などで「感情を商品」にする働き方で、対人関係が中心の職業で多く見られます。
自分の感情をコントロールしながら他者に対して特定の態度や表情を求められるため、精神的な負担が強くかかります。
このため肉体労働や頭脳労働と異なり、達成感が得られにくく、効率を高めることも難しいとされています。
感情労働では、笑顔や親しみを演じる「表層演技」と、内面から感情を作る「深層演技」が必要とされ、特にサービス業や医療現場で重要視されています。


というものなのですが、若い頃にこれを知ったときなぜ多くのテニスコーチがレッスンを嫌いなのか(嫌いになっていくのか)の合点がいきました。

テニスが嫌いになっていくテニスコーチ

テニス時代鬱になったりメンタルをやられてしまうコーチを時折見てきました。
症状は出ずとも大なり小なりストレスを感じていたコーチは、体感的には全体の7割くらいいたような気がします。

これも私の感覚ですが、パデルコーチにはまだそれほどいないのかなという印象です。
なぜいないのかという仮説はありますが長くなるのでこの理由はまたの機会に書きたいと思います。
#こう言ってて忘れてるお題多数ある説

もちろん私も御多分に洩れずストレスを感じていて、ただ当時はなぜ自分がストレスを感じているのか分かりませんでした。
そしてその原因を探していたところこの感情労働という考え方に出会いました。

そのとき「自分の感情に反する感情を表出させ(られ)ていること」「本音ではなく建前を強要されていること」に自分はストレスを感じているのだと分かりました。

このときこのままでは長く続けられないと思いました。

テニスコーチになる人は元々テニスが大好きでこの職業に就く人が少なくないのですが、レッスンでストレスを感じるようになるにつれテニスを嫌いになってしまう人もこれまた少なくありません。

自分を守るためにコーチにして欲しいこと

これは以前から言い続けていることなのですがスクール業界、コーチ業界にはサービス業的側面と教育業的側面があります。

このサービス業的側面が強い(雇い主からも生徒からもそれを求められる)ところで働き続けていると(感情を商品として提供していると)、心が病んだりテニスが嫌いになっていきます。

この「サービス業」と「教育業」のバランスに自覚的な事業者、コーチ、生徒であればこのような問題は起きません。
「テニスサービスを提供したい事業者・コーチ」と、「テニスサービスを受けたい生徒」がマッチングするわけですから、感情を消費することはそんなに多くはありません。

問題は、

①教育業的レッスンをしたいコーチ
②表向きは強い選手を作りたいとは言うものの、本音は“ガチ風”を装ってとにかく集客したい事業者

と、

「テニスサービスを受けたい生徒」

がマッチングしてしまう場合です。
#テニススクールのほとんどでこのミスマッチングが起きている

でさらにタチが悪いのは、教育業的レッスンをしたいコーチと「表向きは強くなりたいとは言うものの、本音はテニスサービスを受けたい生徒」がマッチングしてしまう場合。
#テニス界の三大悲劇のうちの一つ

先ほどご紹介した記事でも書いていますが、この悲劇は提供側は自分は何が提供出来るか、享受側は(本当は自分は)何を提供して欲しいかを入会前受講前にはっきりさせておくことでかなり回避できます。

まあこれは(個人的には可能だと思っているけど)理想論なのは理解していますし、生徒側にこれを強いるのはやり過ぎかなとも思います(本当はしたほうがレッスンの満足度上がるけど)。

なのでコーチだけでも「自分は何が得意で、何を提供出来るのか」を理解しておき、自分が提供出来るものと求められているものとが明らかに乖離していると感じた場合に「断る」「やめる」「逃げる」「離れる」という選択肢も残しておけると自分(の心)を守れます。

念のため言っておくと、どっちが上でどっちが下とかないですからね。

ただ、「コーチ」と言っても教育業的なレッスンが得意な人もいればサービス業的なレッスンが得意な人もいることは事実です。(グラデーションはもちろんあります)

また、それぞれの分野で良いコーチと呼ばれるために学ぶ必要があるものは、うどんとカレーぐらい違います。

ただ、「ゲレンデで食べたくなるものと言えば」ぐらいの大きな視点で見れば同じで、最終的には統合されてより良いものにグレードアップする感覚はあります。(カレーうどんみたいに)
#全く伝わっていない自信ある

隠れテイカーに気をつけろ

10年ほど前に話題になったこの本をご存知でしょうか。

この本は知らなくても「ギバー」「テイカー」「マッチャー」という言葉を聞いたことがある人はいるのではないでしょうか。

ギバー(Giver)
他人に惜しみなく与えられる人。
自分を犠牲にしてまで他人に尽くす自己犠牲型と、基本は与える姿勢でいるが自己利益を損なわない他者思考型がいる。

テイカー(Taker)
他人に与えるより常に自分が多くを受け取ろうとしている人。

マッチャー(Matcher)
与えることと受け取ることのバランスを考えて行動する人。

詳しくは本書を読んでいただければと思うのですが、いちばん警戒しなければいけないのはテイカーで、そのテイカーはギバーやマッチャーの仮面をかぶって近づいてくるから見分けづらいとのことです。
#経験ありますよね?

経験が浅いコーチや自己犠牲型のギバーコーチはこのテイカーに取って食われます。(このマッチングも悲劇的なのですが結構見る)

コーチを30年近くしていれば目の前の生徒さんがどれに該当するかはなんとなく分かります。

これは他のコーチはどうか分かりませんが、なので私はコート内(外)で提供するものの分量や濃度は生徒さんのタイプによって変えています。

冒頭の話に戻ると、このテイカーと接するときも感情を消費します。

このようにテイカーの存在やミスマッチがスポーツ指導の現場には横行していて、日々至るところでコーチの感情が消費されていきます。

意外に思われる方も多いかもしれませんが、以上のようにスポーツ指導の現場は意外と過酷です。

星一徹や宗方仁のような指導(パワハラ)や、若い爽やかイケメンであれば誰でもコーチ出来るという、古き良き(良いのか?!)昭和のような時代であればコーチは感情を切り売りせずに済んだでしょう。

でももう(とっくに)そんな時代ではありません。

自分で自分を守る

結局何が言いたいのかというと、コーチを守りたいということです。

感情労働を強いられることでパデルやテニスが嫌いになったり、テイカーに心を取られてレッスンが怖くなったり病気になったりする人を少なくしたい。

自分の感情が売り切れちゃう前にお店を閉めてもいいし、あのお客さんには売るけどこのお客さんには売らないとしてもいい。

マクドナルドと違いコーチの笑顔は有料で有限です。

コーチは替えの利く消耗品ではありませんし、良いコーチとなると絶滅危惧種ぐらい希少です。

もっともっと大事にしないといつかいなくなっちゃいますよ。

こんな終わり方にするつもりはなかったけどまあいっか。

ではまた。

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普段私が使用しているインソール↓

このカーボンインソールを使用させていただいてから今年で5年目になりますが、日を追うごとに安心感が増しています。

他社のインソールからBMZさんのインソールに変えた直後は少し「物足りない」と感じるかもしれませんが、次第に安心感に変わるので是非一度試していただければと思います。(※物足りないと感じるのはBMZさんのインソールが土踏まずをサポートすることを第一に考えていないからです)

簡単に説明すると、足(裏)を正常に機能させるには足のドームが作られていることが重要で、そのためには3つのアーチ(横アーチ・内側縦アーチ・外側縦アーチ)がつながっている必要があって、立方骨を支えるとイイ感じになるそうです。
#最後が雑

よくある「土踏まずのサポート」がメインのインソールだと、内側アーチのみが作られ、それだと「安定はするけど動きにくい」となり、BMZさんのインソールを使うとこの「安定性と運動性」の両方を得ることができます。詳しくはこちら→BMZ

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