6年半前に書いた記事ですが、まだ味がする部分もあるので再掲載します。
追記した部分もあるのでよかったらご覧ください。
強かった選手あるある
現在大学4年生でもうテニス部を引退してしまったが、現役のときはテニスでインカレ出場したという学生達とパデルをプレーする機会があった。
現在国内でパデルをプレーしている人達の中に、現在もテニスをがっつりやっている人、もしくはつい最近までがっつりやっていたという人は少ない。
昔はけっこうやっていた、今も週一ぐらいで続けている、という人はいても「競技としてテニスに取り組んできて、しかも高い成績を残している」というテニスプレーヤーとパデルをこれまでしたことがなかったので、どんな感じになるのかやる前からとてもワクワクしていた。
結論から言うと、とても楽しい。
そして一緒にプレーしていてとてもやりやすい。
ここから少し話が逸れる。
テニスに限って言えば私は初心者〜プロの卵レベルまでありとあらゆるレベルの人達をこれまで見てきたが、同じものを見たり同じ状況下に置かれてもウィークエンドプレーヤーとインカレプレーヤーでは見え方(捉え方)が異なる。
分かりやすい例でいえばマッチポイントやセット終盤のブレークポイントといった大事なポイントでどういったプレーを選択するかや、どういった心境でプレーしているか。
いわゆる「テニス強かった人あるある」である。
これはテニスプレーヤーに限ったことではないが、パデルのルールを簡単に説明し数ゲームプレーすると、過去にそれぞれのスポーツで高いレベルの成績を残しているような人はほぼ全員「こちらが嫌だと感じるところ」にボールを打ってくるようになる。
今回のインカレプレーヤー達もそうだったし、以前スカッシュプレーヤーとプレーしたときも同様であった。
これは戦い方の基本の一つである「相手の嫌がるところを攻める」ということが無意識に染み付いているからであるが、その前にそもそも「どこにどんなボールを打ったら相手が嫌がるか」ということをほぼ無意識に考えることが出来るまでにスポーツ脳を高めたからこそできることで、だから競技が変わってもある程度はそういったプレーが自然と出せる。
また、何度かプレーしていくうちに「自分が(この競技で)プレーしにくかったところ」を感じ取り、それを吸収し相手にぶつけるということも自然と出来る。
インカレ経験者でなくともこういったことはなくはないが、そういったレベルの選手達のように「明らかにそのプレーやコースを狙っている」という意図を感じないため、怖くない。
※2023年7月1日追記
ここを少し掘り下げると、強い人にとっては相手の「再現性のないプレー」というのは怖くありません。
なぜかというと「たまたま」ということが分かっているからです。
この部分に関しては経験が蓄積したから理解できたという選手もいますし、勉強したから理解できるようになったという選手もいます。
私は仮にそのたまたまが2回続いたとしても「10回中2回の2回が最初に来ただけ」と思っています。
なんでこう思えるかというとそれはたまたまだということを知っているからで(堂々巡り笑)、ちなみに私はこういったことは「勉強して理解した派」です。
ですが一方で相手のこの最初の2回のプレーを見て「ヤバい」と捉える選手もいます。
こうなると戦術のボタンの掛け違いがおき、徐々に試合の流れがおかしなことになっていきます。
「めっちゃ強かったテニスプレーヤー」に対してはこう考えよう
話を戻すが、インカレプレーヤーのようなテニスをがっつりやってきた人とパデルをすると、「あうんの呼吸」とか「暗黙の了解」という部分に関してわりと初回からしっくりくる。
テニスの戦術や考え方の中にパデルと共通するものも数多くあり、今回彼らにはパデル独特の技術や戦術以外は説明する必要がなかったので楽でもあった。
今回改めてやはりパデルはスカッシュよりテニスの要素が強いスポーツだと感じた。
と同時に「テニスからパデルへ」という流れが本格化してきたら、日本のパデルはとんでもなく楽しくなる予感もした1日であった。
※2023年7月1日追記
この記事では「強かった元テニスプレーヤーにはパデルはアドバンテージありますよ」ということをお伝えしたかったのですが、先日少し驚いたことがありちょっと内容を変えました。
その日の練習ではテニス(のダブルス)で関東大会に出場しているジュニア達を見る機会がありました。
練習も中盤に差し掛かったところで「センターセオリーって知ってる?」と聞いたところ、二人とも知らなかったんです。
関東ジュニアに出場しているレベルだし、さすがに知らないということはないと思うけど一応、、という感じで聞いたのですがこれには驚きました。
そのあとつい「え、じゃあ普段どうやってプレーして(勝とうとして)るの?」と聞くと、「え、あー、まあなんとなく」という答えが返ってきました。
彼らの言い分としては普段の練習がシングルスメインで、ダブルスはゲームをするだけで練習らしい練習はほとんどしてないとのことだったのですが、にしてもです。
「ダブルスというゲームをどうやってプレーしたら勝つ可能性が高いか」、ということを考えないでプレーしたら「自分が良いショットを高確率で打てたとき」と、「相手が低確率でしかショットを打てなかったとき」の多寡でのみ決まります。
もっと簡単に言うなら「その日どっちが良いショットをたくさん打てたか対決」いううことです。
これを「ゲーム(試合)」と呼べるのかどうか。
私はパデルやテニスのゲームもファミコンやプレステなどのゲームも同じだと考えていて、例えばスーパーマリオでBダッシュとジャンプの仕方は分かるけど、上手にプレーしてクリアするコツ(ノコノコは頭を踏むと蹴っ飛ばせるとか、クッパはジャンプした瞬間に下を通れるなど)を知っているほうが楽しいのは言うまでもありません。
「なんかよく分からないけどボタン押してたらクリアできちゃった」は楽しくないですし、そもそも再現性がありません。
これと似た状態でテニスやパデルをプレーするというのは、私個人はあまり楽しくありません。(もちろんそんなの知らなくたって息抜きになるし楽しい、という人を否定はしません)
一方でこの楽しさを伝えるのは指導者の役割だと思っていますし、そういったことが「楽しい」と思ってもらえるように誘導するのも指導者の大事な役割だと思っています。
話を戻しますが、パデルをする際に元テニスプレーヤーに「アドバンテージ」があるというのは、ボレーやスマッシュといった技術だけのことを指しているのではありません。(国内だと今はこの技術のアドバンテージだけでもある程度(といってもまあまあ上のほう)まで行けますが、それが続くのも時間の問題だと思います)
むしろこういった(パデルにも共通する)戦術や考え方を知っている、実践できる、もしくは経験しているということのほうが大きいと私は考えます。
ここ1、2年でテニスでかなり好成績を残してきた選手が少しずつパデルに移行してきました。
そしてそういった彼らが短期間でパデルでも活躍しているのを見ると悶々とした気持ちになる人もも少なくないかと思います。
でも彼らはこれまでにそのアドバンテージなるものを努力して時間を費やして自分のものにしていることを忘れてはいけません。
強かったテニスプレーヤーが真剣にパデルに向き合ってくれることは、私含め今試合に出ている選手達のレベルを底上げしてくれるものになることは間違いありません。
そういった意味で私は大歓迎です。
クッパや竜王などの強い相手をどう倒すかを考えるのって楽しかったですよね。(昭和w)
こう考えたらいくつになってもパデルやテニスはゲームを楽しめますよ。
【追伸】
当アカデミーではレッスンや選手クラス以外にも、
●トーナメント帯同(ベンチコーチ)
●コーチング・パデル顧問
●出張レッスン
●パデルカルテ作成
●指導者養成講座
を提供しています。
詳しくは当アカデミーのHPをご覧ください。
》JAPAN PADEL ACADEMY
これは普段私が使用しているインソールです。
このカーボンインソールを使用させていただいてから今年で4年経ちますが、日を追うごとに「立方骨が押され、足指が地面についている」感覚が増しています。
夏場はこのCCLP理論のサンダルも使用していますし、普段履きのシューズにもインソールを入れていますので、家を出て練習から帰ってくるまでの心理的な安心感があります。
他社のインソールからBMZさんのインソールに変えた直後は少し「物足りない」と感じるかもしれませんが、次第に安心感に変わるので是非一度試していただければと思います。(※物足りないと感じるのはBMZさんのインソールが土踏まずをサポートすることを第一に考えていないからです)
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