環境が人を育てる。イメージも人を育てる。

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前半はあまり気分が良くなるような内容の記事ではないですが、書きたいと思ったことは書きたいたちなのと、年末ということで年忘れブログ的な感じで勢いよく書いてみたいと思います。
帳尻合わせるために後半ちょっとだけ良いこと言ってます。
#年忘れブログって何?

結局大事なのは実力

見出しで今回言いたいことの98%は言えちゃったのですが、最初にパデルコートに立つ人の種類(肩書き)をざっと書き出してみます。

・スクール生
・一般プレーヤー
・愛好家
・パデルコーチ
・パデル選手
・支配人
・日本代表選手
・日本代表コーチ
・日本代表監督
・マネージャー
・ヘッドコーチ
・全日本出場
・○○大会優勝
・○○大会出場
・日本ランキング○位
・世界ランキング○位

こんなもんでしょうか。
「元○○」も「前○○」も入れたり、「ジュニア○○」「ベテラン○○」を入れるとけっこうな量になります。

ここで私は問いたい。

その名称に見合った実力を持っているか、ということを。
#プレーのことだけを言っているわけではない

これはスポーツの世界に限ったことではないですが、例えば美容師ではなく“カリスマ美容師”にはどんな印象を持ちますか?

研修医と“専門医”だったら?
#今は研修医のことを専攻医とも呼ぶらしい

また、タクシー運転手ではなく“この道20年のベテラン運転手”だったら?

ざっくり分けたら「美容師」「医師」「運転手」、だけど同じ括りのものなのになんとなくイメージしている(期待している)ものが違うのではないのでしょうか。

肩書き負けしない

肩書き要不要論争はさておき、肩書きがあることのメリットは多くの人が感じていることと思います。

お時間ある方はこの動画見ていただきたいのですが、この動画の中に肩書きのメリットが詰まっていると思います。

この動画の中に一つウソが混じっていて、最後に種明かしされるのですが私はまんまと騙されました笑

肩書き(名称)の持つ“力”自体はまったく否定しませんし、実力と見合っていれば名乗ったほうが分かりやすくていいと思います。
#はじめましてじゃないのに肩書きがないから選ばないは理解できないけど笑

問題は見合ってない場合です。

ただこれちょっとだけ厄介で、私はスポーツ畑のテニスとパデルの世界しか知らないので他の分野のことは分かりませんが、「プロが見ないと分からないレベルの実力のギャップ」と「一般人が見ても分かる実力のギャップ」があります。

そしてタチが悪いなーと思うのは、「一般人にはギリバレないラインで実力を詐欺る」人が時々(けっこう?)いること。
#プロが一般人にすることが多いけど
#一般人が一般人にすることもある

頻度で言うと、カフェ入ったら横の席に座ってるキレイめのお姉さんが目の前の人を言葉巧みに何か謎の組織に入会させようとしている場面に出くわすぐらいの頻度です。
#ちゃんと聞いてたら謎じゃないことある
#ちゃんと聞くな
#あーいうのって笑顔とトーンで分かるよね

一般人が見ても分かる程度の実力のギャップがあるのに、その肩書きで押し通すなんてそんなコントの世界みたいなこと起こるわけないじゃんと思うんですけど、これが実際にあるから驚きます。
#現実世界の出来事と思えない笑
#確信犯と思いきや確信犯じゃないから尚更たちが悪い

最近驚きを通り越して爆笑したのは、肩書きの最高峰あたりにいる方が一般愛好家の方に「パデルなんてスマッシュだけ練習してりゃ勝てるのに何やってるんだ」と言った類の発言をしていたらしく、それを聞いた愛好家の方に「悲しくなってパデルやめようかと思いました」と言われたこと。

少しずつ一般愛好家の方の目が肥えてきているのを感じるのでそれは嬉しいことだし、日本のパデルの底上げにも繋がることなので必要なことだと捉えています。
#こんなときは視点を変えよう

イメージも人を育てる

話を元に戻すと、「パデル○○の△△さんです」と紹介されたときに照れずにいれるかどうかということ、もしくは紹介されたあと一緒にプレーしてても苦笑いされてないかということ。

肩書きが相手に伝わり、相手が抱いたイメージ通りのプレーがコート上で出来ているかどうかということは、パデルを生業としてコートに立つ人にとっては大事なことだと私は思っています。

以前この記事の中で私はコーチを5つに分けることを提案しました。

自分のハードルが上がり過ぎるのを避けたい人は呼ばれ方を変えたほうがやりやすいと思います。

ただ見出しで書いたように今はそうじゃなくても将来そうなりたいのであればそのままで良いと思います。

ヤクルトスワローズなどで監督をされていた野村監督は、「地位が人を作り、環境が人を育てる」と言いました。

環境に関しては本当にそうだと思いますが、これに加えてイメージも人を育てるのではないかと感じています。

(恥ずかしさはもちろん消えないけど)嬉しいことに私は紹介される際「レジェンドの」とか「パイオニアの」とか言われることが増えてきました。
#いまだにどんな顔していいか分からないけど

その度にレジェンドっぽいプレーしなきゃなとか、パイオニアのレボテしなきゃなと思います。
#パイオニアのレボテってどんなの?

持たれているイメージに引っ張られているわけです。

とここまで書いてきてふと2つのことを思い出しました。

Japan Padel Tour(以下JPT)が始まる前年(2016年だったかな?)にプレトーナメントが開催されました。

日本でのパデルの公式戦的なものはこれが初で、確か16ドローだったような気がします。

当時の参加者の中でパデルコーチは私と私のパートナーのみで、あとは一般愛好家の皆さん。

盛ってるわけでも何でもなく当時パデルコーチとして活動していたのは私たち二人だけだったと思います。
#しかも二人ともスペインでトレーニングを積んで帰ってきてる

当時は今よりもパデルもパデルコーチも確立されていませんでしたから、もしその大会でパデルコーチが一般愛好家に負けるなんてことがあれば面目丸潰れどころか職業が成立しなくなる可能性もありましたが、何とか気合いで優勝することが出来ました。

これなんかは私自身が持つコーチというもののイメージがプラスに働いたと思っています。
そう簡単に負けるわけにはいかないし、負けるはずもないと思って(言い聞かせて)いました。

もう一つ思い出したのはそのプレトーナメントの1、2年後にコーチが増えてきたときのこと。

当時都内初のパデルクラブ「パデル東京」がオープンし、コーチも徐々に増えてきました。

とはいうものの「コーチ」としてコートに立つ人も「生徒」としてコートに立つ人も、パデル歴だけを見るとほぼ一緒という、今思えばよく成立していたなと思う状況でした笑
#だって当時はパデルが日本に入ってきてまだ数年

だけれども一方は指導者で一方は生徒なわけです。
当時確立されきっていたテニス業界しか知らなかった私は「現実にこんな世界があるんだ」としばらく不思議に感じていた時期がありました。

とはいえ生徒さんが持つ「コーチ」への「イメージ」はありますから、そのイメージを下回ることがあってはいけません。
一方でパデルの経験値はほぼ一緒なわけですから、現実的にそこまで高望みもできません。

そこで当時周りのコーチにネチネチと言っていたのは、「テニスコーチが空振りしてるとこ見たことないよね?だから俺たちも最低でも空振りだけはしないようにしよう」ということでした。
#空振りするコーチやですよね?
#パデル東京の瀧田コーチなら覚えてるはず
#8年間お疲れ様でした

まとめると、今の自分が肩書き負けしてるかどうか自問自答するのと、人が持つイメージに引っ張られるのも案外悪くないよということです。

最後に一つだけ野村監督にクレームを入れるとするなら、「地位が人を作る」はパデル界はあんまり当てはまってないかもです笑

最後の最後に私の好きな野村監督の言葉をいくつか。

不器用は最後に器用に勝る

才能のない者の武器は考えること

未熟者にスランプなどあるわけがない

では良いお年をお迎えください。

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