できる“だけ”だと何が困るのか

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以前この記事を投稿したところ意外と反響がありました。
#よくぞ言ってくれた
#とか
#あれ私のことですよね
#とか
#てことは自覚あるんかい笑

今回はオジサン以外にこんなコーチもいずれ嫌われちゃうよーというお話です。
#自戒も込めて書きます

コーチと選手の定義

これには様々あると思いますが、私はこんな感じで捉えています。

コーチ・・・わかるしできる
選手・・・・わかるしできるorわからないけどできる

そして冒頭にご紹介した記事の中に登場したオジサンは「わかるけどできない」。
正確には「わかってる“雰囲気”は出せるけどできない」。
#なのに教えちゃうから嫌われるんだよね
#実際の年齢や性別ではなく言動の話
#私も20代中盤までこれでした

コーチ・・・わかるしできる
選手・・・・わかるしできるorわからないけどできる
オジサン・・わかるけどできない

わかるとできるは違う、というのはよく言われる言葉ですが、「頭でわかることと、身体(実体験)でわかること」も違います。

頭でわかったということは「わかった“つもり”」で、身体でわかったということは「わかった」と言い換えてもいいかもしれません。

スポーツというのはほとんどの人にとって「実際にできればいい」のであって、指導者のように「なぜそれができるのか」を説明する必要はありません。
#なんでできるんですかと聞かれえて答えられるようにしておくのがコーチ
#どうやってやるか見せてと言われたときに見せれるようにしておくのがコーチ
#できないけどわかるという人が他人を説得させるにはかなりの知識(と信頼)が必要
#並の知識で教えたら嫌われるだけ

選手というのは極論「どうやって走ってるかは自分でわからないけど、走ったら100mを9秒で走れちゃうんスよ」でもいいんです。

プロサッカー選手のイニエスタは、プレー中は「ほとんど考えていない」と言います。

でも動画全部見ると実はそうじゃない(考えていないわけではない)こともわかります。

イニエスタ選手はこんなことも言っています。

「(ピッチ上で)起こっていることを脳内で処理しています。それを表現するのは難しいですね。若いころから学び、反復してきたからなのか、それは反射的に起きていることです」

子供の頃の経験、これまで積み重ねてきた練習、これまで学んできた知識や得てきた経験、試合前のリサーチ、持って生まれたものなどを全部まとめて脳内で処理しているのだろうと想像します。
#知らんけど

将棋の羽生さんは将棋を指しているときのことを以下のように述べています。

『(子供の頃から将棋に特化した)思考をトレーニングしているから、そういう(将棋に関する)考え方というか発想が母国語(を喋る)みたいな感じで思考が完全に出来上がっている』

才能と正しい強制があれば上達する

イニエスタ選手くらいになるとわけ分かりませんので、自分が経験してきたテニスのことに置き換えます。

テニススクールに来るジュニアというのは、皆が皆能動的に練習に来ているわけではありません。
また練習中の態度も皆が皆前のめりというわけでもありません。

ですが中には「イヤイヤ来ている」「やらされている」のに上手な選手というのが時々います。
イヤイヤ来てはいるものの、やりなさいと言われた練習メニューはとりあえずサボらずこなす。

コーチに「その打ち方じゃなくてこの打ち方で打て」「こういうときはストレートに打て」と言われ、とりあえず言うことは聞いてその通りやる。
#思春期の謎

このコーチのアドバイスが仮に正しくて、またこの選手が才能を持ち合わせていた場合、これを繰り返していけばこの選手は自分で自分のやっていることを「考えなくても」上手にプレーできるようになります。
#勝たなければいけないプレッシャーがある強豪校とかにありがちなパターン

為末大さんは以下のように言っています。

「できる」だけなら、必ずしも正確に構造を把握しておかなくてもいいのだ。出したいアウトプットのために、適切な入力さえすれば、できる。その時の当事者の感覚としては「とにかくやろうと思ったらできた」となる。ー熟達論ー 新潮社

やろうと思ったらできた、こんなの最高です。
ですがこれには二つのデメリットがあります。

できる“だけ”だと何が困るのか

一つは自分の調子が狂ってきたときに「治し方がわからなくなる」があります。
自分のある動作が何にどう影響する(から上手に打てる)かを理解していれば、(上手に打てないという)結果が出た場合、自分の動作を微調整して修正することができます。

そしてもう一つ困ることは「人に理論立てて説明できない」です。

スポーツに限らず「なんかよく分からないけどいつの間にかできるようになったこと」を人に説明しようと思って困ったこと、誰でも一度や二度はあるかと思います。

「んー、よくわかんないけどポッてやって、フッて感じでやるとうまくできるよ」

みたいに伝えたことあるんじゃないでしょうか。

おそらく元祖はこの方じゃないかと。

これはことあるごとに言っていますが、私は生まれて初めてのレボテは空振りからスタートしています。
そこからある程度頑張ってある程度レボテができるようになってきましたので、できなかった理由、できるようになった理由は自分の中にはっきりとあります。
#それらをレッスンでお伝えしています

為末大さんは才能ある選手の特徴を以下のように言っています。

才能がある選手は理屈ではなく、感覚的に捉えて、やろうと思ったことができる。目指すべき出力に対し、構造を介して適切な入力がなされるからこそうまくいっているのだが、それがほぼ無意識に行われている。入力と出力がずれにくいからだ。人間はうまくいかないときにこそあれこれ想像を巡らせるもので、苦労したことほど深く構造を理解するものだ。もしすんなりとうまくいった場合は、わざわざ構造について深く考えたりはしない。そのまま繰り返していくうちに、構造については分からないまま、システムの使い方は上手になる。 ー熟達論ー 新潮社

自分自身を振り返ると、テニス時代に「やろうと思ったらできたこと」はほとんどなかったような気がします。
パデルだとリフタード(とスマッシュ)というショットは比較的やろうと思ったらできたほうでしたが、あとのショットは練習を重ねて身につけないと無理なものばかりでした。

幸か不幸か私は特に才能を持って生まれてきたわけではなかった(テニスを始めたのは16歳、パデルを始めたのは39歳)ので、構造を理解する努力を強いられましたがコーチを生業としている私にとってそれは結果的に幸いなこととなりました。

「名選手名コーチにあらず」の理由

為末大さんは名選手名コーチにあらずの理由を以下のように述べています。

(理屈ではなく、感覚的に捉えて、やろうと思ったことができる)、このように学習してきた選手がコーチになると、できるのだが説明はできない状態になる。自分はやってみようと思えばできたわけだから、選手にもやってみろしか言えないのだ。しかもその入力は自分自身でうまくいったものであり、他の選手もうまくいくかどうかはわからない。自分の入力方法をひたすら伝えるだけになれば、構造が違う他の選手を育てることはできない。(中略)できるからと言って、構造を説明できるとは限らないのだ。

こういう指導者(監督)見覚えあるんじゃないかと思います。

選手活動だけをしてその競技を辞める場合は「自分がやろうと思ったときにそれができる」だけでいい。
#できるだけでも十分素晴らしいけど

だが選手活動を終えた後指導者の道に進むのであれば「人に理論立てて説明できる」ようにする必要があります。

逆に選手活動をしていなかった人が指導者の道に進みたい場合は両方が必要になります。
現在進行形で選手と指導者の二足の草鞋を履いている人も同様です。

自分のやり方以外は知らないコーチ
自分はできないけど説明はそこそこできるコーチ
できないしちゃんとした説明もできないコーチ
#三番目って成立してないと思うじゃん?
#でもけっこういる
#何でかわからないけど
#呼び方変えればOKな気がする
#パデルコーチじゃなくて
#パデルのお兄さん
#とか
#パデルのお姉さん
#とか

一番目はプレーすることだけに集中してきたタイプに多く、二番目はガチめの愛好家に多く、三番目は・・・わかりません笑

このどれかに当てはまると遅かれ早かれコーチとして行き詰まります。
#厳しいのはよくわかってる
#でもよく考えてみて
#ダイエット目的でトレーナーにトレーニング教わるとき
#トレーナーがぷよぷよだったり
#指導法が昭和初期のままの根性論だったりしたらどお?
#それと同じ

まとめると、選手にとってもコーチにとっても「理屈が分かる」ということに時間を割くことは無駄にはならないよーというお話でした。

ではまた。

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普段私が使用しているインソール↓

このカーボンインソールを使用させていただいてから今年で5年目になりますが、日を追うごとに安心感が増しています。

他社のインソールからBMZさんのインソールに変えた直後は少し「物足りない」と感じるかもしれませんが、次第に安心感に変わるので是非一度試していただければと思います。(※物足りないと感じるのはBMZさんのインソールが土踏まずをサポートすることを第一に考えていないからです)

簡単に説明すると、足(裏)を正常に機能させるには足のドームが作られていることが重要で、そのためには3つのアーチ(横アーチ・内側縦アーチ・外側縦アーチ)がつながっている必要があって、立方骨を支えるとイイ感じになるそうです。
#最後が雑

よくある「土踏まずのサポート」がメインのインソールだと、内側アーチのみが作られ、それだと「安定はするけど動きにくい」となり、BMZさんのインソールを使うとこの「安定性と運動性」の両方を得ることができます。詳しくはこちら→BMZ

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